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【「24のキーワード」でまるわかり! 最速で身につく世界史/角田陽一郎】を読んでみた

続いて世界シリーズです。そういや世界史のこと全然知らないなあと思ったので読んでみました。

 

ひとこと要約

 

世界史を学ぶことは超重要という本です。

 

要点整理

 

「歴史とは、あらゆるジャンルで何がどういう風に起こったのかを研究する学問であり、個人個人の日々の生活の集積である」

 

1.文明 20万年前~1万年前/全世界

20万年前~アフリカ単一起源説、6万年前に世界各地へ(中国・日本は4万年前、ハワイは1000年前)

・「沙漠」で四大文明が起こる(エジプト・メソポタミア・インダス・黄河

・乾燥に耐えられるムギとアワがたまたま繁殖→農耕

・群がってきた動物(ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、ラクダ)を飼う→牧畜、シマウマ×

・日本は恵まれ過ぎた環境(紀元前2世紀頃まで縄文時代が続いた原因)

 

2.水 1万年前~紀元前11世紀/四大文明の地域

エジプト文明ナイル川)周期性ある氾濫→365日の太陽暦(現代の暦の起源)

メソポタミア文明チグリス・ユーフラテス川)→雪解け水が不安定、ため池や水路を作る→各都市間、農耕民と牧畜民の争奪戦が絶えなかったため法律が作られる(ハンムラビ法典)、契約のため楔形文字太陰暦60進法

インダス文明インダス川)→綿に残された記録が腐食、紀元前1500年アーリア人が進出して滅ぶ、古代と断絶

黄河文明黄河)→邑が形成、それぞれの部族の祖先を崇拝、集団主義中華思想の元、甲骨文字

 

3.宗教 紀元前13世紀~7世紀/西アジア、インド

・ユダヤ、キリスト、イスラム教は同じ神→宗教対立=崇拝の作法、後継者問題などで対立(職場と同じ)

・インドで仏教(紀元前5世紀)上座仏教(自己解説、東南アジア)、大乗仏教(利他行、中国から日本へ)

・自分の中=一神教(沙漠・自分で何かを得るため決断)、自分の外=多神教(潤沢な環境、あらゆるものから影響、他社を敬う気持ち、森の宗教)

 

4.思想 紀元前7世紀~紀元前4世紀/西アジア、インド、中国、ギリシャ

・精神革命

ゾロアスター教→キリスト・イスラム

バラモン教カースト制度(アーリア人)→仏教ジャイナ教が否定、インドの宗教=輪廻→ヨガに通じる

儒教(祖先崇拝と家族崇拝を体系化)、長幼の序→中華思想を強固に

ギリシャ哲学、交易・奴隷により富裕層だけの民主政治→生活にゆとりが出る→万物の根源を考える余裕が生まれる

 

5.帝国 紀元前6世紀~4世紀/ペルシア帝国、ローマ帝国

・スポークの発明(紀元前2000年頃)、馬車の普及によって帝国が生まれる

・ペルシア帝国(紀元前6世紀)のアケメネス朝、中央集権的政治→現代にまで、イラン人のプライド

ローマ帝国(紀元前1世紀)200年の平和、最初はキリスト教禁止→国教に

 

6.商人 7世紀~13世紀/イスラム帝国

イスラム教は商人(ムハンマド/最後にして最大の預言者)から生まれた宗教、コーラン

アラブ帝国イスラム帝国

 

7.中華 紀元前3世紀~3世紀/秦・漢帝国

・今の大きさは17世紀(清の時代)

秦帝国中華帝国の起源

・漢が制度を引き継ぎ、400年続く

 

8.民族 414世紀/ヨーロッパ

匈奴フン族ローマ帝国民から呼ばれる)

ゲルマン民族の大移動(フン族の影響で西に)

ケルト人の移動(ゲルマン民族の影響でイングランドからアイルランドに)玉突き状態

 

9.征服 紀元前2世紀~13世紀/漢・隋・唐・宋・モンゴル

・中国の王朝には色が付いていた

・宋の時代の文治主義と朱子学→文明の硬直化→現代の日本や韓国の学歴・偏差値偏重などの遠因

・中国で発明された火薬・羅針盤活版印刷技術がヨーロッパの躍進に繋がる

 

10.周縁 紀元前7世紀~15世紀/インド・ロシア・アフリカ・アメリカ・日本

・インドア大陸は山脈によって断絶した存在(0の概念の発見)

・横移動の方が縦移動に対して移動しやすい(ユーラシア<南北アメリカ

周縁がイノベーションを生む(独自の文化)

 

11.発見 11世紀~16世紀/ヨーロッパ・アメリカ・アフリカ・日本 

・農業器具の発見(技術革新)→人口増加→都市・産業発展、拡大

・発見の動機は富への欲望

 

12.芸術と科学 14世紀~17世紀/ヨーロッパ

・人間中心主義→芸術、イスラム世界からの自然科学の知識が融合→科学(ルネサンス

・科学を信奉するのは厳密性と客観性があるから

・あらゆる仮説は数学的にシンプルな方が美しいから正しいという思い込み→科学(芸術も同様)

13.国家 1万年前~現在/全世界

神が王を選ぶ王国と、人が大統領を選ぶ共和国の2種類

・複数の国が集まったのが連邦、公国は王の次の公爵が支配する国

社会主義の国では、国の代表は人ではなく会議

 

14.約束 15.16世紀/ヨーロッパ・アメリカ

・国家と国民の約束が憲法

ローマ教皇庁が免罪符発行→聖書と直接約束すべきだというプロテスタントが生まれる→グーテンベルクによる活版印刷の発明で広まる

・誠実さが資本主義、民主主義、個人主義の原点となる

 

15.理想 17.18世紀/イギリス・アメリカ

・神の下の平等が民主主義

・革命は揺り戻し現象を繰り返す

・アメリカ建国の基盤は「理想」=特殊

 

16.革命 18.19世紀/ヨーロッパ・日本

・レボリューションはもともと天文用語で「回転」(コペルニクスのタイトル)

・日本は革命(過去との断絶)がなく、改革(過去の継承を第一主義とする国民性)

 

17.産業 1619世紀/ヨーロッパ

・大樹美農園を経営するために株式会社が発明される(東インド株式会社)

・1781年、ワットによる蒸気機関の発明

産業革命=動力革命、これからも続く

 

18.統合 1419世紀/ヨーロッパ列強・西アジア・インド・明・清

・不自然な統合が戦争や紛争の原因

第二次世界大戦まで続くパワーゲーム

 

19.分割 19.20世紀/全世界

・イギリスが欲しかったのは植民地よりも商品の輸出先

・植民地獲得は早い者勝ち

 

20.戦争 20世紀/全世界

・勝ち負けに関わらず世界を再編

・全員が戦争の当事者であり被害者

日露戦争の勝利がアジア人の自尊心を上げる

 

21.イデオロギー 20世紀/全世界

社会主義は進化論→最終形態=共産主義

イデオロギー=観念

 

22.お金 20世紀/全世界

・モノの価値を測るのが原点

・富とはお金をもっていること=時間を所有できること

就職活動は自分の投資先を決める行動

 

23.情報 20.21世紀/全世界

アルビン・トフラー「第三の波」(農業、産業、情報革命)

・インターネットはお金に換わる価値とコミュニケーションのツール

・量ではなく、真意を見極める知性が大切

・同じ情報を共有→知性・価値観・感性でトライブを形成する可能性→国家のあり方が変わる

 

24.未来 21世紀~/全世界

・適量生産、適量宣伝、適量消費(個人の経済)

・時本主義、原子主義、少量共鳴社会

・ユニバース→ダイバース

 

感想
 
世界史をちゃんと勉強したことがない自分からするとめっちゃおもしろい本でした。
ただ、読み終えるのに5時間以上かかってしまいました。
 
日本史検定を持っているのがプチ自慢ですが、世界史については全然知らなくて読んでいて恥ずかしかったです。(笑)
 
この本の良いところは、
世界史の事象をキーワードごとに整理して、抽出した世界の変化パターンを分かりやすく解説している点ですね。
 
歴史は細かい事象や年号を覚えることより、流れとして捉えることの方が重要だと思います。
大きな時間軸を捉えることができれば、現在の立ち位置がハッキリします。
そこで初めて、未来について考えることができると思います。
 
要点整理中心で、これぐらいにしておきます。
 
まとめ
 
世界史を超速で学べる本です!
 
「24のキーワード」でまるわかり!  最速で身につく世界史

「24のキーワード」でまるわかり! 最速で身につく世界史